「 これはみんなで宴会をしてるときの
 場面だね!
 もっともお姉ちゃんがいつも麻人をオモチャ
 にするからホトホト困ってるんだけどね〜。
 みんなよく食べていっぱい飲むから、
 この後の片付けが大変なんだよ〜」

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[あかね]「――え!?
      お姉ちゃんそんな事言ってたの!!?」

[亜弓] 「ぎ、ぎくぅ!!」

[小鳥] 「バレた。修羅場クル」

     俺の作品完成の宴は3日目に突入していた。
     その宴の席での事。
     話すかどうかちょっと迷ったが……
     今後また無茶な条件を出されても困るしな。
     出勤中に社長に聞いた話を俺は洗いざらい話した。
     瞬間湯沸かし器のようにあかねの頭から蒸気を
     噴き出した!
     亜弓さんが眼を見開いて、口に含んでいたビールを
     吹き出す!
     小鳥先生は まるでこうなる事を予想していたように
     静かに呟き、膝の上で丸くなっているノロの顎を
     撫でていた。

[あかね]「もう〜〜〜!!
      お姉ちゃんったら!!
      外堀から埋めて、麻人とエッチしようなんて
      思ってもダメなんだからねっ!!」

[亜弓] 「や、やぁね〜〜〜!
      あまりにも写真集出ろってしつこいから、
      言い逃れするために冗談で
      言っただけじゃない〜〜〜!!」

[小鳥] 「亜弓ねーさん、あのとき眼が本気だった。
      ピンク色のオーラ出てた」

     こ、小鳥先生も傍にいたのか……?
     だったら止めてくれてもよかったのに……。
     ……いや、先生はこの状況になるのがわかってて
     敢えて止めなかったんだ。
     先生……ちょっと悪趣味ですよ。

[亜弓] 「こ、小鳥ちゃん!! 何言って――」

[あかね]「へぇ〜〜〜ほぉ〜〜〜?
      言い逃れ……? 冗談ねぇ……??」

     キッチンに行っていたあかねが戻ってきた。
     手に持った包丁が妖しい光を放っている……!!
     なななっ!?
     ここまでの展開は予想してなかったぞ!!

[亜弓] 「あ、あかね……?
      落ち着いて……包丁はダメよ?
      危ないから……ねっ??」

     あ、あの亜弓さんが恐怖に震えて、
     後ずさりしている……!
     さすがに亜弓さんもあかねのスイッチが
     入ったときの恐ろしさは知っているようだ!

[あかね]「もうっ!
      お姉ちゃんったら、身内以外にも恥を晒して
      どうするのよ〜〜〜っ!!!」

     包丁を頭上に振り上げたあかねが、
     亜弓さんへと向かって突進したっ!!