リムジンから堀池レイナが降りてくる。
美夕の方を見ると驚いた様子でレイナを見ている。
僕には見慣れた光景だけど、普通は驚くよな……。

[レイナ]「あら、天道さん、おはよう。今日も相変わらずね」
[良太]「ああ、おはようレイナ」

相変わらずとは、どういう意味だ!?
まあ、どうせ僕ら庶民はパッとしないけどさ。

[レイナ]「天道さん、その方はどなたかしら?」
[良太]「あっ、そうだった。
    今日転校してきたばかりの藤堂美夕さんだよ」
[レイナ]「そう、初めまして藤堂さん、
     私のことはレイナと呼んでかまわないわよ」
[美夕]「はっはい! 初めましてレイナ、さん……えっと、
    今日転校してきた藤堂美夕です!!」
[レイナ]「よろしく」
[美夕]「は、はい、よろしくお願いします!」
[良太](あがり症の美夕に、いきなりレイナに
    挨拶なんてビックリするよな)

レイナにわたわたと挨拶をする美夕を見て思う。
何度もお辞儀をする美夕の姿は、おもちゃ屋の
動くぬいぐるみのようだ。

[レイナ]「うふ、おもしろい方ね」