[真田] 「じゃあ次は、舌を出して……そうそう、しっかり舐めてくれよ」
[比奈] 「え……んっ、あ、あっ……舌を、出して?」
[真田] 「そうだよ。今みたいにキスするだけじゃなくて、舌でペロペロ舐めてくれよ。その方が気持ちいいからさ」
[比奈] 「ん、うぐうっ……はあ、はあ、ん、ちゅっ……」

 判断力など、皆無に等しい。
 気がつけば、震える舌を伸ばしていた。

[比奈] 「はむぐっ……ぢゅぶ、ちゅば、ぴちゃっ、ぴちゃ、あんっ……はあ、はあっ、ぴちゃっ、んちゅぶっ……」
[比奈] 「はふう……んんっ、苦い……の……あんっ……ちゅば、んぢゅば、うっ……はふう、はあ、はあっ……」
[比奈] 「ぴちゃ、んちゅ……ちゅばっ、ぴちゃ、くちゅっ、んふううう……はあ、はあ、ちゅ、んっ……」

 くちゅくちゅと音を立てて舌をくねらせ、ぎこちなくしゃぶる。
 こういうことは、あんまり上手じゃない。
 霧斗くんに言われてしてあげたこともあるけど、普通にセックスする方が霧斗くんは好きそうだったし、
 練習なんてしたことはない。
 だから今も、ものすごくぎこちなくて、口を開けっぱなしにしているせいか、すでに顎が疲れてきて痛い
 くらいだった。

[比奈] 「んふうっ……はあ、はあっ……あふ……んっ……苦い……味が……んっ、
     苦くて、あ、熱くて、いやらしい匂い……」
[比奈] 「はぐちゅっ、ちゅば、はあ、はあっ、んああっ……んぢゅううっ、ぴちゃ、ぐぢゅっ、んふうっ……」

 生臭くて苦い味が、口の中に広がる。
 私の唾液でぐっしょりと濡れ始めたそれは、根元から張り詰めるように持ち上がり反り返ってきていた。
 肌の色よりも黒い粘膜が、暗闇の中でてらてらと鈍く光っている。